こんにちは!今回はデバイスマネージャーで確認できるハードウェアIDからドライバを探す方法を紹介していきます。
Windowsでは、周辺機器を取り付けた際にドライバが見つからない「不明なデバイス」として認識されてしまうことがあります。
基本的には公式メーカーからドライバをダウンロードして入れることで解決します。
ですが、古いノートパソコンや自作PCなどで新たにOSをインストールした時などには、「不明なデバイス」が多すぎて、どれが問題のハードウェアなのかも分からないことがあります。一通り付属しているドライバをインストールした後に数個のデバイスが残ってしまうことも多いですね。
そういったとき、ある程度の目星をつけるために役立つのが「ハードウェアID」です。
ハードウェアIDとは
世の中にはコンピュータの部品が本当にたくさん存在しています。コンピュータはそんな部品たちを組み合わせて一つのシステムとして構成している物です。そして、それぞれに部品に固有の名前を付ける方法として、ハードウェアIDがあります。
ハードウェアIDは単なるIDだけでなく、そこから読み取れる情報がいくつかあります。
例として、Intelのグラフィックで見ていきましょう。
内蔵機器の例

色分けさせていただきましたが、上図の通り¥や&で区切られた情報がそれぞれ意味を持っています。
これをWindowsはハードウェアから読み取り、それに適合するドライバを探してくるわけですね。
上記の情報を下の表にそれぞれの意味と例をまとめてみました。
意味 | 説明 | 値の例 |
---|---|---|
分類名 | どのようなデバイスかの大きなカテゴリ。主に内部でどの入出力を利用しているかを表していることが多い。 | PCI,ACPI,SCSIなど |
ベンダーID | ベンダーに割り当てられた番号。どの会社が作ったのかわかる。 | VEN_8086:Intel |
デバイスID | ベンダーの中で管理できる番号。どの製品なのかが分かる。 DEVじゃないこともある(DiskやPIDなど) | DEV_3EA0:IntelGraphics |
サブシステムID | ベンダーの中で管理できる番号。デバイスIDより細かい分類に用いられる。無いことも多い | SUBSYS_835510F7:詳細情報なし |
ファームウェアバージョン | そのハードウェアのファームウェアバージョン。ベンダーによって表記方法はまちまち。 | REV_02:第2版 |
この表のようにたくさんの情報が読み取れることが分かると思います。
ドライバを探す際の手がかりに十分役立つと思います。
USB機器の例
別のパターンとしてUSB機器の場合の例だと下のようになります。

ヒューマンインターフェースデバイスで「VID_056E」はエレコムです。PID_00D9はマウス製品群のようです。これだとファームウェアは初版のようですね。
ハードウェアIDの取得方法
まずは、デバイスマネージャを開きます。
開き方はさまざまですが、「スタートボタン」を右クリックし、「デバイスマネージャー」をクリックするのが比較的早いと思います。

デバイスマネージャーで目的のデバイスを探し、ダブルクリックしてプロパティを開きます。
今回は例としてグラフィックデバイスのプロパティを開いてみます。

開いた画面の「詳細」タブをクリックして画面を切り替え、プロパティのリストから「ハードウェアID」を選択します。

すると、値のリストの一番上に詳細なハードウェアIDが表示されます。
ここから読み取ることで情報を得ることができますね。
ハードウェアIDを使ったドライバーの探し方
ハードウェアIDをインターネットで検索する
まず、手っ取り早く調べる方法としては、Googleなどの検索サイトでハードウェアIDをそのまま検索かけてしまうことです。
ファームウェアバージョンが含まれるとあまり良い結果が出ないことが多いので、それが省略された2番目の値を使うとよいでしょう。
これで検索すればたいていの場合はどんなデバイスかくらいは情報が出てくるはずです。
ハードウェアIDをWindowsUpdateCatalogで検索する
WindowsUpdateカタログには更新プログラムだけでなく、ドライバの更新ファイルもおかれています。WindowsUpdateでドライバを更新することができるのもこの仕組みがあるおかげです。
ここでもハードウェアIDで検索をするとドライバを見つけることができます。
やり方は簡単です。右上にある検索バーに先程と同様にファームウェアバージョンの含まれないハードウェアIDを入力し、「検索ボタン」を押すだけです。

するとこのように見つかったドライバ一覧が表示されます。
この中から自分のシステムにあったドライバをダウンロードしてあげればOKですね。
※上の例ですと、一番上に最新ドライバですので、それをダウンロードしインストールでよさそうです。
注意点として、このドライバーはcabファイルで提供されていることが多いです。
インストーラーは付属していないので解凍後に手動でドライバを適用してあげる必要があります。
やり方はこちらの記事を参考にしてもらえると嬉しいです。
ハードウェアID検索サイトをつかう
様々なサイトでハードウェアIDをデータベース化してくれています。こういったサイトを使うことで簡単にデバイスを特定することができます。
英語のサイトですが、DEVICE Huntあたりが直観的に分かりやすいかと思います。

情報量だとこういったサイトも良く使います。
http://www.linux-usb.org/usb-ids.html
https://pci-ids.ucw.cz/
リンク先のDownloadにある***.idsというリンクをクリックすると情報一覧が出てきますので、これを検索すればどんなデバイスかはアタリが付くと思います。

一般的なブラウザであれば「Ctrl+F」で検索バーを表示すれば簡単に検索できると思います。
あとがき
今回はハードウェアIDからドライバを探す方法を紹介させていただきました。
ハードウェアIDはその名の通り、機器を特定するために唯一(ユニーク)な文字です。コンピュータはこれを判断してドライバを利用して実際にうごかしています。ちょっとコンピュータ語っぽいですもんね(?)
これを読み解くことができるといろんな情報を得ることができるようになります。
Windowsを主観にした記事になりましたが、これらをより活用しているのがLinuxのシステムです。
途中に紹介させていただいたサイトにLinuxの記述が多くあったと思うのですが、Linuxのシステムを使用している人はドライバを自分で用意するのが日常でした。(今は初期搭載の汎用ドライバで動くようにハードウェアベンダーが頑張ってくれています。)そのため、ハードウェアIDをヒントにインターネットや技術情報などを取得する必要がありました。
Linuxユーザーの方の死活問題であったという歴史から、ユーザーが有志でハードウェアIDの情報をまとめて公開されているサイトが大変多いです。おかげで、今回の記事のような方法でドライバを特定できてるのでありがたい話です。
より詳しく知りたい方はMicrosoftに詳細な記事が載せられていますので参考にしてください。
(ぶっちゃけちょっと見にくい・・・というより情報が多すぎる!)

何かのお役に立てれば幸いです。
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