こんにちは!今回はMiniTool®社のShadowMakerを紹介していきたいと思います!
パソコンを使っていると必ず起こる「何もしてないのに壊れた」という現象、本当に困ります・・・。
詳しい人であれば、何が原因だったかを感じ取ったり、調べたりして直すことができるのですが、正直そんなことに時間をかけるのは無駄になってしまいます。
そんな時、ディスク全体のバックアップを取っていれば確実に元の状態に戻すことができます。
これは当たり前のことですが、なかなか出来ている人は少ないと思います。
快適な状態のデータをしっかりとっておき、いざという時に戻せるよう準備しておくのはいかがでしょうか?
MiniTool®社とは?
MiniTool®社はカナダと香港に拠点を持ち、主にコンピューターの保存装置(ストレージ)の研究開発を行っている企業です。分野にもよりますが、コンピューターに携わる仕事をしているとよくこの名前は見る機会があります。パーティション管理、データ復元、バックアップなどのソフトウェアの専門家です。
また、グローバルな企業ですので、世界中でもこの企業のソフトウェアが利用されています。市場が広いということは、それだけ持っているノウハウが多いため優良なソフトが開発できると思います。
今回紹介する「MiniTool® Shadow Maker」 以外にも、データ復旧ツールの「MiniTool® Power Data Recovery」や、パーティション管理ツールの「MiniTool® Partition Wizard」などをリリースしています。
MiniTool® ShadowMaker とは?
ShadowMakerというクールな名前がついていますが、簡単に言うとデータのバックアップを作成するツールです。
ディスクの丸ごとバックアップももちろんできますし、常にコピーを最新の状態にしてくれる同期機能も持っています。これ一つでバックアップに関しては十分な効果を期待できます。
意外とバックアップに関してはたくさんのソフトウェアが世の中にリリースされていますが、特にシンプルなインターフェースで簡単に使えるソフトです。
また、日本語にも対応していますので、英語が苦手な方でも安心して使うことができます。
また、使っていくとバックアップだけでなく色々な管理ツールや補助ツールも付属しており、無料とは思えない多機能なツールに仕上がっています!
MiniTool® ShadowMakerでできること
非常に多機能なツールのため、簡単にできることを表にまとめてみました!
機能 | 無料版 | 有料版 |
---|---|---|
ディスク・パーティションのバックアップ&復元 | 〇 | 〇 |
ファイル・フォルダのバックアップ&復元 | 〇 | 〇 |
バックアップのスケジュール | 〇 | 〇 |
フォルダの同期 | 〇 | 〇 |
バックアップディスクイメージのマウント (バックアップから一部をコピー) | 〇 | 〇 |
ディスクのクローン | 〇 | 〇 |
バックアップの手法(スキーム) | 増分バックアップのみ | 完全・増分・差分バックアップ |
ネットワーク上へのバックアップ | - | 〇 |
ブートメディア(WinPE)の作成 | 〇 | 〇 |
ブートメニュー追加での単独起動 | 〇 | 〇 |
単独ブート時の機能 | 復元のみ | 全機能 |
ネットワークブート(PXE) | - | 〇 |
バックアップの一覧管理 | 〇 | 〇 |
リモートバックアップ | - | 〇 |
イメージの暗号化 | - | 〇 |
非常にたくさんの機能があります。
太字で記載したものは、バックアップを取るツールにはまず必要な機能になります。
当然このあたりの機能は盛り込まれています。
赤字の表示は個人的にこのツールを使ってみて便利だ!!!と感じた機能になります。
ハードディスクの引っ越しに使えるクローン機能
イメージの一部を復元できるマウント機能
別にUSBメモリなどを用意しなくても単独起動できるブートメニューへの追加機能
ShadowMaker上でバックアップデータを管理できる一覧管理機能は本当に便利だと思います。
しかもこれらの機能は無料版でも使えるため非常にうれしいですね!
有料版は専門的・・・というよりは企業の管理のために用意された機能がほとんどです。
実際に使ってみた
インストールしてみる
インストールは非常にシンプルです。
公式サイトにあるダウンロードページから、インストーラーをダウンロードします。
ダウンロードページは↓からどうぞ!
サイトが開けたら、スクロールしていき下段にある「ダウンロードボタン」をクリックします。
しばらく待つと、インストーラーがダウンロードされますので、インストーラーを実行します。
※この時にユーザーアカウント制御の画面が入ることもありますが、「はい」をクリックして進めましょう。
インストーラーが立ち上がるとこのような画面が表示されます。そのままインストールすると英語版になってしまうので、必要であれば「カスタムインストール>」をクリックして設定を変えておきましょう。
※言語表示はインストール後でも変更可能です。
同意事項の文書を読み、問題なければチェックボックスにチェックを入れて、「言語」の項目を「日本語」に変更しておきます。その後、「今すぐインストール」をクリックしてインストールを開始しましょう。
しばらく待つとインストールが完了します。
簡単でしたね!「今すぐ開始」をクリックすると「MiniTool® ShadowMaker」が起動します。
言語設定を忘れてしまった場合は、起動後の画面右上にある「≡」ボタンを押すと変更することができます。
ディスクパーティションを丸ごとバックアップを作成する
基本的な使い方としてディスクの丸ごとバックアップをしてみようと思います!
画面上部のメニューから、「バックアップ」をクリックします。
デフォルトでは起動しているOSが入っているディスクを自動で選択してくれるようです。
※他のソースの選択の仕方は記事の最後におまけとして記載しました。
今回はこのまま保存先を選択していきましょう!下の画像のように、赤枠内をクリックします。
すると、保存先を指定する画面に移りますので保存先ドライブ(またはフォルダ)をクリックして選択し、「OK」ボタンをクリックします。
※注意:バックアップの保存先は保存するドライブ以外を指定する必要があります。外付けのハードディスクなどを用意しておくとよいと思います。
バックアップの保存先が指定されると、中央部分の宛先が変更されて準備完了です。
「今すぐバックアップ」をクリックしてバックアップを開始しましょう!
確認のダイアログが表示されるので「はい」をクリックするとバックアップが開始されます。バックアップが開始されると、自動的に「管理」画面に移動し、バックアップ作業の進捗具合が確認できます。
必要に応じて「実行中のすべてのバックアップタスクが終了したら、コンピューターをシャットダウンします。」にチェックを入れておけば完了後に自動でシャットダウンしてくれるので便利です。
バックアップが完了すると、先ほど指定した保存先のパスにフォルダが自動で作成され、その中に「.mpi」ファイルが作成されます。これがバックアップされた実体ファイルになります。
操作自体はかなり簡単ですね!初期設定のままでソフトウェア任せで実行してみましたが、もともとのドライブにあった27GBのデータがバックアップ後が10GBくらいまで圧縮されていました。結構気が利いていますね(笑)
バックアップからディスクを丸ごと復元してみる
次に、バックアップイメージからドライブを復元していきたいと思います。
※ドライブの復元では、起動しているOSそのものも書き換えが発生するため、「ShadowMaker」を起動しているOSが入っているドライブは復元することができません。別のOSを用意するか、復元用ハードディスクを用意する必要があります。
まずは上部メニューから「復元」をクリックします。
すると今までにバックアップしたイメージ一覧が表示されるので、そこから復元したいイメージの「復元」ボタンをクリックしましょう!
次に、バックアップバージョンが表示されるので、復元したい日時をクリックし、「次へ」ボタンを押します。(同期していたりバックアップを何度か取得していると、リストにバックアップの日付が増えます)
すると、バックアップイメージの中にあるボリューム一覧が表示されます。
今回はドライブを丸ごと復元したいので、すべてにチェックを入れます。
最後に、復元先のドライブを選択して「次へ」ボタンを押します。
※ShadowMakerが起動しているOSのあるドライブは復元できないので、別に用意した80GBのディスクにイメージを復元しています。
確認ダイアログが表示されるので、「OK」ボタンを押して開始しましょう!
すると、作業が開始され、進捗が分かるように情報が表示されます。完了するまではなるべく作業は控えておとなしく待ちます。
残り時間が表示されているので、その間に軽く体を動かすといいかもしれませんね(笑)
復元先のドライブに既にデータが書き込まれていた場合このようなメッセージが表示されます。消えてしまっても問題ないことを確認してから、「OK」ボタンを押すと復元が開始されます。
復元が完了したら、「完了」ボタンを押して作業終了です!お疲れ様でした♪
これで復元作業はOKです。復元したドライブから起動してあげれば元の状態を確認することができます。試しに、自分の環境でも復元できたドライブのみの構成にして起動したところ正常に起動することができました!
スケジュールで同期を設定してみる
まずは、今回はディスク単位でスケジュールしたいので、「管理」をクリックします。
※同期はディスク単位ではなく、フォルダやファイル単位での設定になります。
バックアップ一覧からスケジュールを設定したいイメージの右端にある「≡」ボタンを押すとメニューが表示されます。この中から「スケジュールを編集」をクリックします。
すると、スケジュールの編集画面がブラックアウトした状態になっているので、左下のスイッチをクリックして有効(緑色のオフ)にします。※オンと表示されていますが、クリックするとどうなるか?という意味のようです。
スケジュールが有効になると、画面がクリックできるようになります。
今回は試しに「毎週日曜日の23時にバックアップ」するように設定します。
左メニューの「毎週」をクリックすると右側に設定できる画面が表示されます。
その中から、「日曜」をクリックし、開始時間を「23:00」にします。
あとは、「OK」ボタンをクリックします。
すると確認ダイヤログが表示されるので、「OK」を押せばスケジュール完了です。
これで、時間になると自動的にバックアップが更新されていきます。
※もちろんパソコンの電源が入っていて、ShadowMakerが起動していればになりますので注意してください。
スケジュールをオフにしたい場合は左下のスイッチをクリックして「赤いオン」の状態にしてください。
クリックするとどうなるかが表示されているので、オフだからといって無効になっているわけではないので気を付けてください。
個人的な感想
十分な機能をもっている!
バックアップに関する機能として、ディスク丸ごとも、データ単位でのバックアップができるのは当然のこと、それをスケジュールで自動バックアップまでできるのはありがたいです。
また、記事上では使い方までは紹介しきれませんでしたが、他にもたくさんの機能が詰め込まれています。
いくつかは有料版の機能になりますが、復元用のOSを用意しなくてもこの「メディアビルダー」で作成したUSBメディアなどからShadowMakerを起動することができます。
※詳しい方はブートメニューに直接登録も可能です←これは個人的に初めて見ました、便利です。
残念ながら無料版では「復元のみ」ですが、それが一番肝心なので十分です(笑)
起動したときの画面の使い勝手も一緒なのでわかりやすいですよ!
マウントも地味に便利です。様々なツールを使ってきましたが、直接バックアップイメージを開くのは結構ハードルが高いことが多いのです。
このツール本体にマウント機能があるので、バックアップから一部を取り出したい場合でも対応することができます。
他にも「ディスククローン」をつかえば新しいハードディスクを購入したときに今のOSをコピーして引っ越しが可能です。至れり尽くせり!
わかりやすいインターフェース
使いたい機能がよく整理されているため、操作に迷うシーンが少ないです。
画像のアイコンを多く使っているので、結果をイメージしやすいおかげかもしれません。ほとんどマウスのみで操作が完結できます。必要なクリック数も少ないので作業が楽ですね。
面倒なソフトだと、全部コマンド操作だったり、専門用語が多用されていたり、設定しなくてもいいような難しい項目を選ばなくてはならない場合も多いのですが、このツールは本当に必要最小限に抑えられているので、初心者でもわかりやすいのではないかと思います。
バックアップ管理機能が便利
バックアップを作成する際に困るのが、どの保存イメージがいつのバックアップなのか?だったり、そもそもどこに保存したのか忘れてしまったりすることです。(これは自分がズボラなだけかもしれませんが・・・。
この「ShadowMaker」ではバックアップを作成すると自動で管理一覧に表示されるため、いちいち自分で覚えておく必要がありません。
これは、ブートメニューに追加したときも同様でした。これはめちゃくちゃすごいことなのですが、いまいち伝わりにくいかもしれません・・・。どんなにOSがぶっ壊れたとしても、ShadowMaker単品で復元まで完了できちゃいます。
あとがき
今回は、「MiniTool® Shadow Maker」の使い方を「ディスクを丸ごとバックアップ」することに焦点を当てて書かせていただきました。
ですが、この「MiniTool ShadowMaker」はディスク丸ごとだけでなく、フォルダやファイル単位でのバックアップや復元、同期などもできます。
クラッシュしやすいソフトウェアや消えてしまっては困るようなデータがある場合はそちらの機能も使ってみる価値があると思いますよ!
これだけの機能が詰まっていて、かつ無料で使えるのは驚きです!
少し小話になりますが・・・、昨今のセキュリティ事情は非常に厳しい状況にあります。
なぜならば、商業的なハッキングが流行っているからですね。
昔はよく画面を見せなくしてしまったり、いかがわしいサイトへの誘導広告などを表示させるようなユーザーに迷惑をかけるものが多かったと思います。致命的なエラーを引き起こすようなコンピュータウィルスもあるにはありましたが、そういったものにかかることは稀な印象です。
そういった手法は「俺はすごいんだぞー!」という愉快犯、自己顕示欲の強いハッカーに起こされるものでした。その結果ハッカーが得られるものはお金ではありませんからね。
ですが、最近は情報を価値ととらえたハッカーによる事件が増えています。
それは情報を人質にとる「マルウェア」という手法です。簡単に言うと「マルウェア」はデータに暗号化をかけて使えなくしてしまうというものです。
暗号化されたデータはハッカーにお金を支払って解除ソフトをもらうか、自力で暗号化を解除しなくてはなりません。自力で解除しようとすると、一般的なコンピュータでは数十・数百年かかります。
ですが、しっかりバックアップを取っていれば暗号化なんて怖くありません。
だって暗号化されていないデータが全部残っていますから(笑)
我々はただ復元すれば済んでしまう話になりますね!
おまけ
記事がとても長くなってしまうので、別のバックアップ方法をおまけとして載せておきます!
参考になればうれしいです。
パーティションのバックアップを作成する
上部メニューからバックアップをクリックし、その後ソースの赤枠部分をクリックします。
ソースの選択画面が表示されるので、「ディスクとパーティション」をクリックします。
上部にあるコンボボックスか「▼」をクリックしてバックアップしたいパーティションのあるディスクを選びます。パーティションのリストが下に表示されるので、必要なパーティションにチェックをいれ、「OK」ボタンを押します。
すると、ソースの部分に選択したパーティションが表示されるので、丸ごとバックアップと同様にすすめればバックアップできます!
フォルダやファイル単位でバックアップを作成する
※ディスク全体だけでなく、パーティション単位、フォルダ単位でもバックアップを選択できます。必要に応じて変更してみましょう。
「フォルダとファイル」のバナーをクリックすると、選択するためのダイアログが開きますので、保存されているディスクを開いてから、バックアップを取りたいフォルダにチェックを付けてOKを押します。
するとソースに先ほど指定したフォルダが表示されます。こちらも同様にして進めていけばバックアップできます。
どちらの場合も丸ごとバックアップと同様にスケジュールを設定したり、管理ツールも使えます。
よくできたソフトウェアですねぇ・・・。
以上、「MiniTool® Shadow Maker」の紹介でした。
何かのお役に立てれば幸いです。
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